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「会社人」ではなく「社会人」へ。暗黙知の知見化と共創型社会の実現【共創型人材の育成と未来企業の実現シンポジウム その2】

シンポジウム

NPO法人ミラツクでは、2017年9月から「富士通株式会社」「株式会社ワコールホールディングス」「レノボ・ジャパン株式会社」「株式会社日建設計」「大阪大学」の5つの組織とともに、文献調査による「人が育つ組織」の要点の集約、企業に所属する15名の共創型実践者インタビューによる「共創型人材の成長プロセス」の調査と分析、集約などに取り組むコンソーシアム型調査プロジェクトを実施しました。

このコンソーシアムの成果共有として、2018年2月13日に東京・飯田橋のNSRIホールで『共創型人材の育成と未来企業の実現シンポジウム』を開催しました。「レノボ・ジャパン株式会社」代表取締役の留目真伸さんの基調講演のほか、調査結果から得られた知見を元に、パネルディスカッションやアイデア形成ワークショップなどが行われました。

本記事では、ミラツク西村によるコンソーシアムの紹介と、留目さんの基調講演「共創型人材が活躍する未来企業の実現」の模様をお届けします。

(photo by MIKI CHISHAKI

登壇者プロフィール
留目真伸さん
レノボ・ジャパン株式会社 代表取締役社長/NEC パーソナルコンピュータ株式会社 代表取締役 執行役員社長
1971年生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。総合商社、コンサルティングなどを経て2006年「レノボ・ジャパン」に入社。常務執行役員として戦略・オペレーション・製品事業・営業部門統括を歴任。2011年から「NECパーソナルコンピュータ」の取締役を兼任し、NEC とのPC事業統合を成功に導く。2012年「Lenovo Group」米国本社戦略部門に全世界の企業統合の統括責任者として赴任。2013年4月よりレノボ・NEC両ブランドのコンシューマ事業を統括。2015年4月より現職。

誰かが実験しないと、いつまでも「やったことがないからわからない」の繰り返しになる

西村まず最初に簡単な自己紹介をさせていただきます。僕は今、「ミラツク」というNPOの代表をしていて、週5日はミラツクの運営を行なっています。その他に週1日は「理化学研究所」に出向させていただいています。理研では科学基盤の未来シナリオをつくるという役割で、例えば科学者の方々にお会いして、100年後の未来にどのような可能性を信じて研究されているのかを伺っています。あと、週1日くらいが関西大学や大阪大学といった大学で授業を持たせていただいています。滋賀県在住で3人の小さな子どもたち(4歳、1歳、0歳)がいて、週1.5日くらいがお父さんです。というわけで、週7日では足りないのですがうまく7日にまとめています。

さて、よく聞かれることとして、なぜ「ミラツク」は株式会社じゃなくてNPOなのかという質問があります。今回のコンソーシアム型プロジェクトの取り組みとも関わるのでそこから少しお話させてください。ミラツクがNPOであるのにはいくつかの理由があるのですが、実はこれが結構大きいのではないか、というのが、NPOだとどうもよく分からないものなので、結果的によく分からないことをやっていても許されるということです。これは、NADやHAB-YUもそういうことだと思います。「なんで日建設計でそんなことやっているんですか?」と言われたときも「いや、NADですから」っていう話になる。「システムをつくっていないのはどうしてですか?」って言われても「いや、HAB-YUはそういうものですから」みたいな話になる。

たとえば、「ミラツク」では、そうした実験シリーズの一つとして、未来の組織のあり方を実践してみています。例えば、出勤しなくていいとか、勤務場所と時間は自分で決める、とか。そうすると、みんなが勝手に転勤しはじめるみたいなことが発生しました。京都にいた人が愛媛に移ったり、三重に引っ越したり。

もちろんこれは単におもしろ実験をしているわけではなく。本当はこういう未来・社会なんじゃないかなって思うことを誰かが実験しないと、いつまでたっても「やったことないからわかりません」の繰り返しになるのが、実際に自分たちでやってみれば「たいしたことないですよ」「確かに大変なんだけどこうすれば大丈夫ですよ」「やってみた結果、こんないいことが起こりますよ」ということがわかる。自分の理解できる領域を広げることができたら、社会も「じゃあやってみよう」ってなっていくかなと思って取り組んでいることです。

そして、このコンソーシアムも同じ視点です。共創型人材の育成、ということを考えた時に、すでに世の中には数多くの共創型の取り組みを実現されている方々がいて、そこにはある種の実験があります。ただ、優れたイノベーターや実践者をただ事例として見ても中々自分ごとのステップにはならなかったり、どう活かして取り込んで行けば良いのか分からない。そこで、既にいる共創型のイノベーターたちにこれまでどうやってきたのかをインタビューし、まとめ、知見にすることで、誰もが使える「次はこうしたらいい」を見つけるために取り組んできたのがこのコンソーシアム型プロジェクトです。

「オープン・イノベーションを実現するために必要な人材」とは?

西村今回のコンソーシアム型プロジェクトでは「オープン・イノベーション」が大テーマになっています。ただ、オープン・イノベーションがどのように起こっているのかの仕組みの面ではなく、「オープン・イノベーションを実現するために必要な人材」にフォーカスを当てました。

オープン・イノベーションという概念は、2003年にHenry Chesbrough(ヘンリー・チェスブロウ)という人が論文で発表したものです。インターネットによって個人の情報がどんどんつながってきているので、もう閉じることはできない時代において、逆に開いている仕組みが強い、みたいなことが見えてきました。2013年のEU会議の中で提唱されたオープン・イノベーション2.0では、従来の企業間や企業と研究所の一対一のオープン・イノベーションや企業主体の技術シーズの行き来に終始するオープン・イノベーションから、より多くのセクターや立場の人たちが共に取り組むエコシステム型のオープン・イノベーションに注目が移っていきます。

簡単に言うと、一対一じゃなくて、多領域による共創型でやっていこうという話です。そういうものに価値があるんじゃないかということが、2013年なのでまだ5年ですね。この5年くらいで注目されてきました。

コンソーシアムの主旨は、共創型人材育成の暗黙知を知見に変えること

西村ミラツクでもオープン・イノベーション2.0と言われている、エコシステム型の取り組みについて、文献やフィールドワークを通じて今まさに調査に取り組んでいます。その一環で、各エコシステムが段階を経て立ち上がり、発展する際にどのようなプロセスで進展してきたのかを調べ、進展の鍵となっている要因を探る試みをしています。

この調査から見えてきていることは、各エコシステムの進展がどのようなフェーズになっているのかや各フェーズにおいて鍵となる取り組みや次のフェーズに進むための取り組みは何なのかなど様々あります。一方で、当たり前ですが、もう一つの視点は様々な取り組みと共に必ずキーパーソンが出てくるということです。何かのシステムが立ち上がる際には必ずそこに鍵を握る「人」の存在があります。今回の共創型人材コンソーシアムでも、企業内でオープン・イノベーションや共創の取り組みを進展させるためには鍵となる人自体に注目する必要があると考え、15名の共創型人材として実践に取り組む先駆者の方々にインタビューをとらせていただき、データ化して分析を行い、結果として26領域85項目336の要素があることが見えてきました。

たとえば、共創型人材が持つマインドセットについて18領域66項目あります。そして、そうした人たちが共創型の行動を始めたきっかけが5領域24項目。共創型人材が直面する障壁のカテゴリーが3領域15項目。計26領域85項目あり、それらを細かく分けると336個の要素になっています。例えば、「視野の拡大」や「視線を高く持つ」といったマインドをもっている人たちが、そのきっかけとして仕事のなかで課題意識がだんだん醸成されていくことを経験していたり。あるいは、社内で直面する障壁として「お前は何か企んでいるんじゃないか」と陰で言われてメインストリームから外されたり、「本業をおろそかにするな」と言われたことがあったり。そういった実践した人たちだからこそ知っているすでにある知見です。

『神農本草経』という2,000年ぐらい前に中国で書かれた薬草の本があります。これはたとえば、葛の根っこを煎じて飲むと身体が温まって風邪に良いということが何と無く分かり、伝承されてきて、それをまとめることによって、風邪のときは葛根湯といったように暗黙知を知見にしたものです。こうやって暗黙知が知見に変わると次の人は風邪をひいたときは葛根湯、ということになる。神医という言葉があるように、昔は病気を治せるということは神のような知見でした。でもそれらがまとまり、本になることで誰でもわかるようになる。知見を使うことで楽になれるのが知見の価値です。

今回得られた調査結果は、そうした知見を生み出すための取り組みでした。調査結果を実際にツールにしたものを今回用意しています。後半のワークショップでは、みなさんと一緒に336の要素を用いた未来企業のアイデアづくりに取り組んでみたいと思います。では、イントロダクションとしては一旦ここで終わり、留目さんの基調講演に移りたいと思います。留目さん、よろしくお願いします。

エクスペリエンスそのもの、市場そのものをつくる必要性

留目さんみなさんこんにちは。「レノボ・ジャパン株式会社」の留目です。2017年の6月ごろにこのコンソーシアムのお話をいただき、すごくおもしろい取り組みだなと思って、参加させていただきました。以前からレノボを共創型の会社にしていきたいと社内でも言っていましたし、社外でもそういう話をさせていただく機会があります。

でもじつは、今も悩みながらやっているところです。ですので、共創型人材が活躍する未来企業の人が来たのではなく、共創型人材が不足していると感じている会社の人が来たということご理解ください。私が取り組んで苦しんでいるお話をさせていただくだけであって、これで何か正解を得られるかといったらそうではない可能性もあるということを、冒頭に申し上げておきたいと思います。

まず、なぜ共創というものに私が取り組もうとしているのかということの背景からお話します。レノボはもともとパソコンの会社です。IBMからPC事業を引き継いで、その後NECからも引き継いでいます。パソコンだけではなくタブレットもやっていますし、スマートフォンもモトローラという会社を買収して展開しています。IBMからはサーバーやエンタープライズシステムのビジネスも引き継いでいます。

それだけだったらそんなにむずかしいことはないんですが、最近はVRやARのヘッドセットが出てきたり、スマートスピーカーとタブレットがくっついているようなものや、それが一体化されたスマートディスプレイというものが出てきたりと、いろいろと新しいテクノロジーを搭載した製品が増えてきてしまっているんですね。

NECもIBMのPC事業も、基本的には、PCの開発、調達、生産、それから販売マーケティングをやる人材が社員の大半でした。もともとスケールはあるので、新しいテクノロジーをいちばん早く市場に持ってきて、普及価格帯にもってくるというのが得意な会社なんですね。ただ、当たり前といえば当たり前なんですけど、最近出てきている新しいカテゴリーの製品については、どこの誰にどうやって売っていくのかということは何も知らないんです。新しいテクノロジーをベースにしている商品なので、そもそも市場がないわけですよね。

「売ってこい」とは言うけど、「どうやって売るんですか?」「どこに市場があるんですか?」と聞かれても答えられない。将来的にVRはこうなるんだよということは言えるんだけれど、今、これを誰に売るのかについては、誰も答えを持っていないんです。そういう意味では、エクスペリエンスそのもの、市場そのものをつくりにいかないといけません。「“モノ”から“コト”へ」って本当にいいことを言うなって思うんですけど、ものだけではなく、新しいエクスペリエンスを提供するようにならないと市場も活性化していかないということだと思っています。

事業主体は別のところにいて、見ただけではビジネスモデルがわからない

留目さんタブレットをお使いになっている方もいらっしゃると思いますが、タブレットの使い道って何だと思われますか? 当然PCの代わり、あるいはPCとスマホのサブノート的な感覚で使う方もいらっしゃいます。でもそれは、ほんの一部の使われ方でしかないわけですね。

すでにタブレットの市場はいろいろなところにあるんです。お寿司屋さんの注文がいつの間にかタブレットになっていたり、決済の仕組みが入ってきていたり。あるいは、タクシーの後部座席に設置されていたり、ホテルに行ったら部屋に置いてあったり。我々が、社内で想像がつくこと以上の使われ方をすでにされてしまっているんです。

例えば最近、鏡の前にタブレットが置いてある美容院が増えています。あれって誰が事業主体なんでしょうか? 実は美容院ではなく、別の会社なんですね。美容院ってアップセールス商品をたくさんお持ちで、化粧水やシャンプーを売りたいんです。でも美容師さんが髪を切りながら「これどうですか? これもどうですか?」って勧めてきたら嫌じゃないですか。

そこで、美容院に関連する商材の広告なんかをタブレットで流しているんです。そうすると一定のパーセンテージの方が購入されて美容院側も嬉しい。つまり、事業主体は別のところにいて、見ただけではビジネスモデルはわからない。全体のソリューションと合わせて考えていかないといけない時代になっているわけですね。まさに、共創が始まっているんだなと。

我々は、社内のリソースだけでなにかやろうということはまったく考えておらず、むしろ自社のビジネスを成長させていくということで、いろいろなパートナーさんといろいろな領域の取り組みをやらせていただいています。例えば日本交通さん。タクシーの後ろに載せているタブレットをやらせていただいています。そのほかにも地域創生のプロジェクトにも取り組んでいますし、スマートホームなんかはまさに共創ですね。

スマートホームのコンセプトは20年ぐらい前からあったんですけど、なかなか実現できていませんでした。全部の商品を一つのブランドで揃えたり、一つの企業に依存してやっていこうなんて人はほとんどいらっしゃらないですから、これは、共創でやらないとできないんです。オープンな関係のなかで、キッチンの課題や寝室の課題、健康の課題、そういったものを解決していくために、どんなスマートな仕組みが必要なのかを考えていかないといけません。

課題を解決する主体が、そのためのサービスや製品を揃えていく時代

留目さんものがない時代というのは、縦(軸)の話だけでよかったと思うんですね。一社の中で開発をやって製造もやって販売すれば、お客様は満足して買ってくれました。あるいは縦のサプライチェーンをある程度閉じた形でやっていても、お客様が製品に価値を感じてくれていました。今は、それだけでは意味がなくなってしまっています。すべてのモノが当たり前にインターネットにつながるようになって、情報が溢れてしまっている。モノも溢れてしまっている。

今、必要なのは横(軸)なんですよね。課題が先にあって、その課題を解決する主体が、そのためのサービスや製品を揃えていく時代なんじゃないかなと思っています。会社の外にいる課題解決の主体というのが、社会の課題を解決していく主体になっていくのではないでしょうか。

何年か前に、ある企業がお年寄り向けのソリューションとしてタブレットを配ろうとしたことがありましたが、結局そのプロジェクトはうまくいきませんでした。一社のサービスのためだけのタブレットって、いらないんですよね。でもタブレットにまつわるニーズやタブレットの技術があれば解決できる困りごとはたくさんあります。お年寄りだからといって見守りだけされたいわけじゃない。エンタメも見たいし、資産運用もしたいし、お孫さんとのコミュニケーションも取りたい。いろいろなニーズを持っています。

これらのサービスを提供しているスタートアップの会社も出てきているんですけれども、共創でつくるシニア向けのプラットホーム、あるいは、新たな事業主体ができていかないとそれが活きないんです。その主体は大企業である必要はないですし、大企業はむしろソリューションのカスタマイズにフォーカスするよりも、多くの製品やサービスを安価に提供できるよう、効率を追求したほうがいいのかもしれません。

外にある事業主体になるべく多くリーチしてそこにタブレットが収められれば、レノボとしては全然いいわけです。だからレノボは、一社で課題解決を考えるのではなく、共創をベースに世の中の課題が解決されていくことを前提に取り組むビジョンを持っています。流動性の高い資本や人材を活用しながら、各プロジェクトにしっかりコミットしていく会社になっていけたらと思っております。

課題を直視して、その解決にフォーカスできる未来型企業になれるのかどうか

留目さん1602年に初めての株式会社、「東インド会社」ができました。航海のリスクを分散させるために、株式を発行して資本を集めていったわけですね。つまり、株式会社ってもともとプロジェクトだったと思うんです。それが近代化のなかで大きな生産設備が必要になったり、労働者を安定して雇用することが必要だったりということで固定化された共同体的な存在になりました。その考え方が今でも継承されていて、株式会社は固定化された形のまま永続することが前提のように思われています。

それは必ずしも悪いことではないですし、大企業はすぐになくなったりはしないと思っています。研究開発や製造設備、マーケティングには非常に大きな投資がいりますので、そういった部分では資本を集約し、大企業のオペレーションを強化していくということは、引き続き行われると思うんです。

しかしそれと課題を解決する主体というのは、必ずしも同じじゃなくなってくるんじゃないかなと思います。むしろ会社の外側でフレキシブルに、大小さまざまな課題解決のプロジェクトがたくさんできあがっていくような社会になっていかなきゃいけないですし、そういう社会をサポートする会社になっていかないといけないんじゃないかというふうに感じます。

まさに今、第四次産業革命ということで、バリューチェーンが再編、新結合されていきます。最終的に会社と人の関係も変わっていくでしょう。我々が出しているVRやARの製品も、放っておけばブームで終わってしまう可能性が大いにあるわけです。

パソコンを売ってきた会社が、この新しいパラダイムにおいて社会にある課題そのものを直視して、その解決にフォーカスできる未来型企業になれるのかどうか。そのために、社員には会社の外に出て共創に取り組んでいってもらいたいと思いますし、あらゆる企業の社員がそういったことを考え始めると、さまざまな課題解決がもっとスムーズに行われていくんじゃないかと思っています。

経営者に必要なのは、社員を「会社人」ではなく「社会人」にしていくこと

留目さんレノボでは、「どんどん外に出て仕事をしてください」と社員に言っています。ワークライフバランスももちろん大事ですが、テレワークすることでいろいろな人と知り合い、社内では得られない情報や人脈など、無形資産を蓄積していってもらいたいという気持ちが大きいです。世の中の課題を理解して解決する作業にどんどん参画していってもらいたいんですね。

ただ、実際はなかなか難しいので、社外からゲストを呼んで「イノベーションナイト」みたいなイベントをやってお話してもらったり、トップからやらないといけないなと思って、私自身も外に行っていろいろな人と会い、そこで聞いたことをお話ししたりもしていますね。

実際、工場が近代化されてロボットに取って代わられたのと同じように、社内のホワイトカラーの業務のほとんどは、あと数年の間にAIやRPAだとかいろいろな技術に取って代わられちゃうと思っています。それは悪いことじゃなくて、いいことなんです。今は、多くの会社でほとんどの労力を社内のオペレーションを回すことにかけていますが、人間が本来やらなければいけないのは、課題を見つけてそれを解決していくこと。

会社の中のプロセスを回すのに労力を使い過ぎちゃっている人やそれだけが得意になっちゃっている人は、残念ながら「社会人」じゃなく「会社人」なんだと思うんですね。それを「社会人」にしていってあげるということが、今の時代の経営者として必要なんじゃないかなっていうふうに思っています。生産性と創造性のある仕事をやれる会社になっていかないといけないし、社会になっていかないといけないんですね。

今回、このコンソーシアムにお世話になって、暗黙知になっているものをいかに標準化して、会社の仕組みとしても取り入れられるだろうかと考えています。大企業としては、課題にどれだけリーチするかということが大事だと思うので、共創型人材を実際につくりだしていきたい。

それが社内の人であろうが元社員であろうが、複業でいろいろなプロジェクトをやっている人であろうが構わないんですね。フレキシブルな形で課題解決が行われていくと、社会そのものもよくなっていくんじゃないでしょうか。そのために会社としてやれることは実現していきたいですし、それだけではなくみなさんと一緒に勉強しながら、社会そのものを変えていくようなことができたらと思っています。

平川友紀 ライター
リアリティを残し、行間を拾う、ストーリーライター・文筆家。greenz.jpシニアライター。1979年生まれ。20代前半を音楽インディーズ雑誌の編集長として過ごし、生き方や表現について多くのミュージシャンから影響を受けた。2006年、神奈川県の里山のまち、旧藤野町(相模原市緑区)に移住。その多様性のあるコミュニティにすっかり魅了され、気づけばまちづくり、暮らし、教育などを主なテーマに執筆中。
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